製造業

神力縫製

SDGsに取り組み始めた年:2018年

廃棄処分になってしまう端材に新しい価値を与え、ごみのない社会へ。

SDGsに取り組んだ背景・経緯

当社は、福岡で100年続く縫製会社で「お客様のアイデアをカタチに」という理念のもと、縫製に関する「こんな商品を作りたい」という声を、製品化するお手伝いを続けております。

縫製中に、Tシャツの袖ぐりや衿ぐりなどの、くられた部分の小さな残り布をカットした際、それが廃棄されるのを見て「もったいないな」と思った事がきっかけで、製造過程から発生する端材を限りなく減らす端材ゼロを目指しております。
縫製上、捨てる部位が出てしまうのは仕方ないですが、形を変えれば違うものに活用できます。そうせずに廃材として捨ててしまうのはもったいないと思い、捨てるはずだった廃材を、別の新しい製品に作り替えるアップサイクルという活動を始めました。

具体的には、ハンドメイド作家向けのオンライン販売や「残布マーケット」というイベントの開催をしております。
また、着物をアップサイクルする「キモノヤーン」事業に携わっております。毎月十数トン捨てられているという着物を、ヤーンという編み糸に商品化する生産部分を担っております。

これからも「もったいない」という気持ちを忘れずに、そのまま廃棄処分になってしまう端材でも、活用できる物へ加工し新しい価値を与え、端材ゼロに向けて取り組んでまいります。

SDGsの取り組み内容

残布や素材を使いやすい形に加工し、地域の人やハンドメイド作家に販売する残布マーケットを開催しております。交流の場を作り、地域の輪を広げる活動を行っております。(※コロナ禍のため、現在自社イベントの開催は控えております)

作り手として、材料が無駄にならないように、お客様にはサンプル制作の回数を減らす提案をしたり、極力効率的に縫製できる用に裁断を行ったり、品質は落とさず縫製の校数を減らす提案を心がけております。
また洋服のリフォームも行い、ズボンの裾上げなど服の調整だけではなく、パーツが壊れてしまった洋服を直して、ゴミの削減・環境保全に貢献しておております。

縫製の結果、出てしまったゴムや金属は、埋め立て処分となります。埋立地の多くが海辺に面しており、その建設は海の生態を歪めてしまう可能性があります。
埋め立て処分場に持ち込まれる物を減らすために、縫製の際に出た端材やボタンをリサイクルしております。

紙に印字していた請求書や納品書をデータ化、加えて勤怠管理やスタッフの連絡もクラウドシステムを導入し、タイムカードや指示書の削減を行いました。
また、大橋事務所の電光看板をLEDで作成するなど、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでおります。

着物が毎月十数トン廃棄されるという話を聞いて「日本のものづくりの精神がこめられた着物が、廃棄されるのを何とかしたい」という気持ちから、提携会社と協力して、毎月十数トン捨てられているという着物を、ヤーンという編み糸に商品化する生産部分を担っております。いずれは全国で廃棄される着物の1/5をアップサイクルできるように、提携会社と協力してまいります。