医療・福祉
株式会社ウチヤマホールディングス
SDGsに取り組み始めた年:2021年
産学官連携での取り組みにより、社会の持続可能な発展に貢献。
SDGsに取り組んだ背景・経緯
当社グループは1971年の創業以来、介護事業・カラオケ事業・飲食事業・不動産事業などを手掛けてまいりました。
企業理念である「慈愛の心・尊厳を守る・お客様第一主義」という考え方をベースに、事業活動を続けております。
高齢化社会が進み、大人用の紙おむつの生産量が年々増加しています。それに伴い、ゴミの焼却によるCO₂排出量の増加・パルプの原料である森林資源の消費など、環境にかかる負担が増えることが懸念されます。
そのため、介護施設から日々廃棄される使用済み大人用紙おむつのごみ削減に取り組んでおります。個人に合った製品を推奨・提案することで、おむつの使用量を削減すると同時に、夜間帯における利用者の睡眠の質の向上・職員負担軽減を目指しております。検証を実施した2施設において、業務負担71時間/月軽減、10名で月間約1,350枚を削減し、廃棄物削減率53.3%という結果が得られました。今後はさらに検証施設を拡大してまいります。
今後もより一層サスティナブルを意識した視点をもち、自治体・教育機関・他企業など、地域の方々と共に、産学官連携・協業プロジェクト等の機会を積極的に増やすことで、潜在的ニーズの発見や付加価値サービスの創出などを通じて、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。
SDGsの取り組み内容
当社が2018年6月より実施している北九州市内2カ所(富野・足立)の子ども食堂に、当社の介護施設で働く職員が見守り・調理スタッフのボランティアとして参加しております。地域の方々にもボランティアで参加していただき、子どもから高齢者まで様々な人たちとのコミュニティづくりに取り組んでいます。
ワールド・ビジョン・ジャパンが運営する「チャイルドスポンサーシップ」を通じて、開発途上国の子供達への寄付を行っております。また、ウガンダで元子ども兵の社会復帰を支援するNPO法人「テラ・ルネッサンス」にも寄付を行い、給食の支援費として活用されています。
従業員の健康管理においては、職員健康診断・メンタルヘルスチェック・社内補助有りのインフルエンザ予防接種を実施しております。
九州歯科大学との産学官連携にて、社内認定資格制度(口腔保健衛生指導者・口腔保健衛生管理者)の創設による、スキルアップ体制の充実を図っております。また、実技研修も行う3日間の新人研修をはじめ、現任者研修・外部研修や、社内外者向けの介護初任者研修講座などを実施しております。
他にも品質向上を目的とした、介護に関する社内実技テストの実施および研修受講にて、指導者として活躍できる体制を構築しています。
ハラスメント防止への取り組みにおいて、定期的に現場職員を中心にハラスメント・権利擁護・LGBT等をテーマに研修を開催しております。また、相談専用回線を設けた“ハラスメント相談窓口の設置”により、ハラスメントの早期発見と対策のサポート体制を設けております。
太陽光発電設置・一部施設に風力発電設置・新電力の契約変更・事業所内LED化を推進しております。夏季には各事業所にグリーンカーテンを設置し、電気代節約・CO2の削減を図るとともに、エアコンの適正温度の推進に取り組んでおります。
従来の有給休暇取得促進に加え、年間休日の充実化の一環としてリフレッシュ休暇の積極的な取得を促進しております。
また、介護用リフト・特殊機械浴槽・インカム・見守りカメラなどのICTやロボット等の積極的な活用により、ルーティン業務の効率化と職員の負担軽減を図っております。
2019~2020年で累計38名の外国人介護技能実習生・外国人介護インターンシップ生を受入れております。2030年時点で常時200名の外国人介護職員を雇用し、そのうち1%は現場管理者や指導者、または副施設長以上の管理職として活躍できる環境づくりを目指しております。
また、外国人介護技能実習生・インターンシップ生・特定技能外国人の受け入れを目的として、インドネシアのジャカルタに現地企業との合弁会社を設立し、職業訓練校を開設・運営しております。介護だけでなく、多岐に渡る事業領域において、優秀な人材の育成と来日後のフォローを実施しております。
施設の運営状況や地域課題解決の共有・解決に向けて、年2回程度、地域住民・民生児童委員・他事業所等と情報交換を行っております。
また、全ての介護事業所において、非常災害・感染予防における事業継続計画等の策定や地域住民参加型の避難訓練等を行う事で、地域一体での防災啓発に取り組んでおります。
他にも、代表取締役社長を委員長として、社内のSDGs活動を推進する委員会組織「CLUB SDGs」を設置し、社内外へ当社の取り組みを発信しております。
介護・障がい事業所における日々の運営の中で、再利用促進を図りつつ、協業を通じて福祉に関わるエコ商品等の開発に参画していきます。特に介護施設においては、個々の利用者に合ったおむつ類を選定・提案することで、必要最低限の排泄ケアの実施に繋がり利用者の費用負担軽減・職員の業務負担軽減を図りつつ、おむつ類の廃棄率を改善することで環境負担の軽減に取り組んでおります。
カラオケ店舗のドリンクバーで使用していたプラスチックストローの常備を2022年から取りやめ、プラスチックごみの削減を進めております。
コンプライアンス推進会の設置・取引選定業者への反社チェック・入社時における過去犯罪履歴等の確認・内部監査の定期的な実施による法令遵守の徹底、虐待防止法に基づく各事業所での虐待防止推進員の配置と、委員会活動などの取り組みを実施しております。
産学連携の協業により、介護を通じた社会貢献に向けての共同実験を行っております。
九州工業大学とICT・IoTの技術を用いた介護に関する業務効率化の実現、九州歯科大学と口腔ケアに関する社内資格制度創設および研修の強化による高齢者の健康維持と国の医療費削減への貢献、九州大学と介護施設入居者の「生活の質向上」のため、対話型で可視化していく生きがい発見ツールの開発・運用・販売を行っております。
- 株式会社ウチヤマホールディングス
- 福岡県北九州市小倉北区熊本2-10-10
- 設立/2006年
- 業種/医療・福祉
- 従業員数/301人以上
- 事業内容/介護事業、カラオケ・飲食事業、不動産事業
- URL/http://www.uchiyama-gr.jp/
- SDGsの取り組みについて/http://www.uchiyama-gr.jp/sus/basic/