小売業

株式会社岩田屋三越

SDGsに取り組み始めた年:1991年

地域文化の向上などを目指した運営で、豊かな未来と持続可能な社会の実現に貢献。

SDGsに取り組んだ背景・経緯

当社が運営する岩田屋は1936年の開店から80年余り、また福岡三越は1997年の開店から20年余りにわたり、天神の地で商売を続けてまいりました。

創業当初より、地域文化の向上に役立つ催事など、社会教育的な観点を持ち合わせた運営を行っており、全国百貨店に先駆けて再生紙100%利用の買い物袋を導入するなど、現在のSDGsに連なる活動を行う企業風土がありました。
現在もそのDNAを受け継ぎ「人・地域をつなぐ」「持続可能な社会・時代をつなぐ」「従業員エンゲージメントの向上」の3つのポリシーのもと、取り組みを推進しております。
また、長期に目指す姿として「九州、アジアの“高感度上質消費”において岩田屋三越が最も支持され、お客さまの人生・暮らしが豊かになっている。」を掲げ、企業活動を通じてこの実現に向けた、社会問題の解決に取り組んでおります。

今後も、岩田屋の社是である“誠実奉仕・良品正価”を忘れず、また三越が創業以来持ち続ける“まごころの精神”にのっとり、九州の人々の豊かな未来と持続可能な社会の実現に貢献いたします。

SDGsの取り組み内容

1991年より社会福祉法人愛生会と、障がいのある人を雇用する子会社を設立し、当社で使用している用度品やブランドショップの手つき紙袋の製作、高付加価値な野菜作りなど、就労の場を提供しております。
また年に1回開催される「大運動会」や「カブトムシ相撲大会」での社員交流を通じ、従業員の意識改革・ダイバーシティへの理解を深めるきっかけを作っております。

天神で営業している岩田屋本店と福岡三越の、店舗内営業エリアの天井照明を全てLEDに切り替えバックヤードの天井照明も随時切り替えを行っております。
また温室効果ガス削減策に伴い、社用車にはガソリン使用量の少ないハイブリッド車を一部導入しております。

従業員一人ひとりが、会社と中長期的なキャリアプランを一緒に作っていくというCDPの策定を進めております。
また昇格・副業・学び直し・ボランティアなど、従業員の一人ひとりが思い描くキャリアプランに加え、病気や育児・介護・家族の転勤など、個人のライフサークルに対応できる制度の充実も図り、モチベーション高く、生きがいを感じながら働ける環境づくりをしております。

お客さまのより豊かなライフスタイルの実現に貢献するため、うまかもん市や日本/西部伝統工芸展を通して、各地域の文化・伝統、名産品の紹介や人の想い・完成に触れ合う場所づくりを行っております。
また、「岩田屋三越ファーム」では農作物の育成・収穫を通して、従業員が主体的に地域の現状・社会課題を知り、商品の販売時にその体験をお客さまに伝えることで、農業を中心とした環境問題への関心を高めるきっかけづくりにしております。

岩田屋本店・福岡三越では、毎日出る生ごみの一部を家畜飼料としてリサイクルしており、食品ロスの削減および環境負荷の軽減につなげております。
また、2022年には長年アイロンプレス会社としてやってきた株式会社ヤマサワプレスの協力により、ダメージや汚れがひどく、アメリカで引き取り手がいなかった約20tのデニムを、約50のブランドやクリエーター、アーティストによって新しい商品にアップサイクルする「デニム de ミライ」プロジェクトに取り組みました。

プラスチックや紙も含めた「資源の総量の抑制」を目的に、2020年7月より食品レジ袋やプラスチック製買物袋の配布を順次廃止し、食品フロアではオリジナルコンパクトバッグや、強度と耐久性を兼ね備えた有料の紙製買物袋をご提案しております。
また、2022年より配送時かけ紐の一部省略を行うことで使用量を削減しております。

食品フロアでご提案している有料の紙製買物袋は、FSC認証を取得しており、森林保全への取組を推進しております。
また省資源のために、エコ包装や掛け紙の簡素化および社内のペーパーレス化を推進しています。2021年度には前年度より包装紙で約5.5t、A4用紙で約1tを削減することができました。2022年度からは配送時のリユース段ボールの利用促進もしております。